噛む飼い犬より噛まない狛犬

このごろは飼い犬とも仲がいいよ

201406

かつて自刃のあった邸宅のとなり。

いまはサラリーマンが煙草をふかす公園が隣接し、

近くには大道路に大病院、オフィス、身綺麗なひとが行き交う街のなか。

戦争文学を薄っぺらいkindleで読んでしまった気分だ。(kindle持っていないけど)

せんじつ、乃木神社へ行ってきました。

 

5年前くらいに、下関の乃木神社にも行ったことがある。

学問の神様とされていて、境内には乃木夫妻の銅像や「ご神水(乃木家の井戸水。飲める)」、さざれ石や宝物館などがあった。

実在の人物が神格化されるとき(それも菅原道真などとはちがい、記憶にあたらしい人物だ)、

なにが神社に置かれるか=聖なるものとされるか。

境内には、そのひとの姿形も、由縁のものも、彼の生涯から連想させるモチーフも、すべてが並置されていた。

そして彼を偲び祀るだけでなく、地域のひとの願い(合格、就職の祈願)までも投影されて、「神様」として成立している。

そこにあるのは、どちらかというと「ごった煮」感だ。

さほど広くはない神社だけど、とても居心地がよかったのを覚えている。

 

さて東京の乃木神社はといえば、

狛犬で頭がいっぱいで、とくになにも考えることなく駆けまわってしまった。

まず入り口。

前足がものすごく長い部類だわ。つけねのあたりなんて、逞しくてすてきね。筋肉が割れているわ。

腰のくびれもセクシー。

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しっぽがおしゃれ。裏から見てみる。(あれ?! おぐしが、ゆるふわたてロール?!!)

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この立地、目の前が坂というのもグッとくる。

あ!片方の犬だけ、耳が垂れている。どうしてだろう!かわいい!!!

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そして、社殿の前にいた一対も護国さん。

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鑑賞ポイント:

①岩から切りだしたばかりのような、ごつごつと荒々しいボディラインだ。いかにも強そう。

②まず目に入るのは、その立体的な胸毛。胸とさかと命名したい。

③きれいなおかっぱと、切りそろえられた尻尾。こんな箒みたいな尻尾、あまり見かけないぞ。

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④鋭い眼光。と、健康的な歯並びのよさ。これが気品なのね。眉毛はこれでもかと太い。

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彼らもそれぞれ耳の傾きぐあいが違う! 片方は口を開いているせいだな、芸が細かいなあ。 

⑤ちなみに、彼らはわかりやすくオス犬。よく見てみてね。 

 

以上が、乃木神社での2対でした。

今回は、胸とさかという造語が生まれたので、満足満足。

衛藤ヒロユキが猫のひじの毛に「ひじの花」と命名したのを読んでいらい、そういう命名に憧れている)

 

■2014年6月 東京都港区 乃木神社

 

おまけ。近くの公園にいた、体が半分埋まっているカバ。

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このごろスッキリしたいときはLuke BryanかMaroon 5を聴いている。たまには、こういうのもいいよね。

Maroon 5Lucky Strike(2012)